kotoko’s blog

映画や本の感想。「内容」にはオチまで書きます。

キングダム

内容

成蟜の王弟反乱編。単行本5巻まで。原作を嫁。

感想

面白かった!!!すっごく良かった。原作が大好きなので、どうしてもカットされたシーンなどに気持ちがいってしまうのだけど、それでも良かった。そしてキャスティングのことばかり言ってしまうのだけど、これも良かった。気になったのは河了貂が美少女すぎることなんだけど、これは仕方ないよね……。コメディを演じられて可愛い女優さんだもんね、という感じ。信はチビであってほしいのにーとかもあるけど、でもゴリ押し山崎賢人さんも悪くはなかったよ。オラついてる姿とか様になってたし。しかしなんてったって政の吉沢亮が良かった。お顔が美しいこともそうなんだけど、聡明に見えるんだよな。品もあるし。信に「政は奴隷の身分から一気に駆け上がるための手段として自分の命を賭けて大勝負に出て、そして負けただけだ」って主旨のことを告げるシーンがあるんだけど、あのシーンをあの台詞を威圧的になりすぎもせずに文字通り”淡々と”告げることができるの、すごいことだと思う。信が成蟜を制圧したのを見届けた時の表情とかも、とにかく抑えた演技が効いていて素晴らしかった。映画を先に観た人はこの先ずっと政を吉沢亮で再生していくのだと思うけど、何も問題ないな。(信はちょっと違うよな、感あるけど!)

意外とはまっていたのが楊端和の長澤まさみ。美しくてカッコ良い楊端和を長澤まさみが~?と思っていたのだけれど、仮面を取った瞬間の美しさが素晴らしくて。戦闘シーンでは筋肉のなさというか、それゆえのスピード感のなさが気になったので(編集でがんばってたけど)、精霊の守り人綾瀬はるかはすごかったんですね、というのはあるけれども。

あと、王騎将軍を大沢たかおがやるというのは割と謎だと思っていたんだけど(昌文君の高嶋兄のほうが適役なのでは?と思っていた)、これも良かった。ンフの言い方とか、自然だったし、マッチョ感も十分。騰を演じるのが要潤というのも面白い。

あーーー。しかし、信と政を奴隷としていた家の息子が「信は嫌いだけど政のことは好きだったんだ!!」ってシーンがめっちゃ好きなのであそこがないのは残念だなー。でも、ちゃんとあの家の主人が奴隷の主人としては良い人のほうであったことは伝わったから、映画としては偉いというか、いやー、よくアレンジしてあったなーーー。

内容をよく知っているし、終始ふむふむ、と冷静にみていたのだけれど、政の身代わりとなった漂が”政として”単騎で追手の軍を引き連れていったシーンで泣いてしまった。漂は立派な男だよ……。生きて信と一緒に走り抜けてほしかったよ……。

しかしこれ続編を作るとしたら、この先は信が戦場に出て戦果をあげていく話だけど、徹底して手足や首がふっとぶシーンを排除していた(かわりに盾が吹っ飛ぶ)のでどうなるんだろうなー。むごいからこそ伝わる迫力、みたいなものがあると思うんだけど。でも絵じゃなくて生身でやったらグロがすぎるよなー。と、余計な心配をしつつ。

あとは暗殺集団たちが激減というか、そもそもほぼ出ないので後々の羌瘣が出る時に説明が入るのかなーとか。そんなことをぼんやり考えてしまうくらい、続編が!みたい!です!!