kotoko’s blog

映画や本の感想。「内容」にはオチまで書きます。

クワイエット・プレイス

内容

謎の生物に襲われた地球。音を立てると即座にやってきて殺されてしまうため、生き残ったわずかな人間たちは音を立てないようにひっそりと暮らしている、という世界の、とある家族の物語。

奴らがきてから89日目から物語は始まる。耳の聞こえない長女、次男、4歳の坊やの3人の子どもと、その両親。

荒れ果てた街にかろうじて残っている物資を取りに行った帰り道、末の坊やが欲しがった飛行機のオモチャを両親は「音をたてるから持って帰ってはいけない」と取り上げるのだけど、長女がこっそり渡してしまい、結果的に坊やは歩きながら飛行機を動かしてピコピコいわせ、謎の生物に瞬殺されてしまう。

それから1年強。

長女は自分を責め続け、両親も自分を許していないと思っている。母親はなんと妊娠している。どこかの農家に陣取り、父親は謎の生物の情報を集めたり、長女のための補聴器を作ろうと奮闘したりしながらなんとか生きている。彼らの住む地域にいる謎の生物は3匹。

父親は次男を連れ、奴らは音でやってくるが、もっと大きな音が鳴っていればかき消されるから大丈夫だということを教える。家に残った母親と長女。長女は父親の作ってくれた補聴器を無意味だと怒り、あの時坊やが亡くなってしまった場所へと1人歩いていく。次男は父親に、姉は自分を責め続けているからきちんと愛しているということを告げてやってくれ、と言う。

家にひとりでいる時に産気づく母親。準備した地下に行く途中に、釘をふんでしまい音を立ててしまう。当然やってる謎生物。母親はあらかじめ準備してあった赤いランプをつけて外の家族にピンチを告げる。

赤いランプに気づいた父親と次男は、花火をあげて謎生物をおびきよせたりなんだかんだあって、母親は無事に出産、当然赤子は泣く。外で合流する次男と長女。サイロに落ちたり、補聴器のハウリング音が謎生物に有効っぽいことを知ったりするが、謎生物に追い詰められ、父親が大声を出して囮となり、生き残り、謎生物が襲ってきて、ハウリング音で撃退し、母親ショットガン構えてEND

感想

冒頭の引き込まれる感じと、後半のどうでもよくなっていく感じ、そしてラストシーンの母親のガチャコン!っていうポーズ。面白かった。

耳の聞こえない長女がすごいキモで、特に坊やがやられる瞬間の、彼女にだけピコピコ音が聞こえなくて両親がはっとして振り向くシーンは最高だったんだけど、最初から丸ごと取り上げるんじゃなくて電池をぬいて渡してあげれば坊やも電池をこっそり持つようなことには……とか、つっこみどころは満載。(のちに母親が「私がだっこしていれば良かったのよ」と自分を責めていたけど)

歩く道に足音がしないように白い粉的なものを撒いてあったり、生き残っている他の人たちの生存を確認するためにお互いにかがり火を灯すサインがあったり、赤いランプに切り替えるとか、そういうのは面白かった。

耳の聞こえない長女の、反抗や自責もすごく良かった。

ただ、父親がなーーー。あそこで自分を囮にするのは、あれ、最悪全員やられるじゃないか!!!というのが……。仮にあの場はしのげても、自分なしで赤子を抱えた家族が生きていけるわけないのに、その選択はナシですよ。長女の補聴器のハウリング攻撃のことも知らないわけだし。

でも、産声をあげないわけがない出産をする緊張感とか、観ながら「うわーどうするのどうするのうわーーーー」とか、楽しい映画でした。

 

つか、釘!!!!!処理!!!!して!!!!!!!!