kotoko’s blog

映画や本の感想。「内容」にはオチまで書きます。

翔んで埼玉

内容

埼玉から結納に向かう親子が聴いているNack5のラジオドラマ、という構造。都内暮らしに憧れる娘と、埼玉県人の父と千葉県人の母。

 

圧倒的な地域によるカーストがあり、埼玉県人や千葉県人は東京に入るのに通行手形が必要な世界。

都会度によってクラスが編成されている学園に美しく都会度最高の転校生、麗が来る。

東京都知事の息子、百美は麗に対抗意識を燃やしマウントを取ろうとするが、ひょんな拍子に帰国子女の麗にキスをされてコロリと惚れる。

はちゃめちゃな差別を受けている埼玉県人で構成されたZ組を目の当たりにする麗。

一方千葉は、通行手形の撤廃のために東京都知事に擦り寄る方針を取っており、阿久津は東京都知事の執事として仕えている。

通行手形の撤廃を巡り阿久津は埼玉を倒そうと目論む。一方で麗も埼玉のために立ち上がる。すさまじいレイシストであった百美も、麗がたとえ埼玉県人でもついていく、と決める。

流山を挟んで決戦の時を迎える埼玉と千葉。麗はかつて埼玉を率いた埼玉デュークの息子だったことがわかる。百美は歴代の東京都知事が不正に溜め込んだ金塊の場所を発見、都知事の悪行をあばく。

埼玉と千葉はぶつかり合うと思いきや、連合して東京へと討って出る。

こうして埼玉と千葉は今の平等な世界を作ったのでした。いや、日本埼玉化、世界埼玉化だー!おー!

 

という話をラジオで聴いていたのは、実は結婚予定の相手の家族もだったことが判明。夫は埼玉に家を買うと決意してしまう。かくして東京暮らしの悲願はかなわないのでした。

めでたしめでたし。

感想

面白かった。内容を書きながらバカバカしさに書いていることがアホらしくなってくる世界。漫画的にこき下ろされる埼玉群馬茨城千葉の秘境っぷり、豪華絢爛な東京の人々。手を抜かずに馬鹿馬鹿しい面白さを追求する、まさに魔夜峰央の世界そのもの。

しかしそれにしてもGACKTが信じられないくらい美しかった。おっさんなのに!なんなの!京本政樹は魔夜先生のご贔屓だけあっておさすがだけど、いやほんと、GACKTすごい。あの謎の豪華絢爛に負けないのすごい。二階堂ふみの百美も美しいのかどうなのか不明だけどなんかいるよねこういう美少年が魔夜作品には……という感じで、もうビジュアル的な説得力がすんごい。伊勢谷さんも良かった。

全てにおいてそうなんだけど、寒くなりそうでならないのが不思議だった。宝塚風のA組の方たちとか。無理せずに受け取れちゃうのはなんなんだろう。

冒頭の魔夜峰央先生ご本人出演のシーンとかも、もー全力で魔夜峰央ワールド。これがこんな完成度で映画になる時代、幸せだな!