kotoko’s blog

映画や本の感想。「内容」にはオチまで書きます。

シャザム!

内容

1974年のクリスマス、サジー少年は兄と父と車で移動中に謎の空間に召喚される。そこにいたのは偉大な魔術師。少年は力を引き継ぐ可能性を秘めていたが、7つの大罪の魔物の誘惑に負けてしまう。魔術師に”お前には資格がない”と告げられて現実空間に戻されるサジー少年。彼の混乱によって、彼らの乗る車は事故を起こしてしまう。サジー少年は兄に「お前のせいだ」と詰められ、持っていた占いボールに浮かび上がるメッセージを目にする。

現在。ビリーは幼い頃に遊園地で母とはぐれたまま、里親を転々として生きてきた。彼は実の母親を探し続けているが、今のところは全く消息がわからない。新しい里親はグループホームをやっている優しい夫婦。そこには足が不自由なフレディ、すぐにハグするお喋りな黒人少女ダーラ、大学の入試面接中のメアリー、ゲーマーのアジア系ユージーン、無口でふとっちょなペドロという少年少女が家族として一緒に暮らしていた。

ジー少年の名はデウス・シヴァナ。彼は今や大人となり、彼と同じ経験を持つ世界中の人々を「集団催眠」の研究と称して集めてヒントを探していた。再びあの空間へ行くためのヒント。そしてサデウスはある日”古代文字の呪文を7回繰り返して書く”という方法を見つけ、扉を開く。そこには魔術師と7つの大罪が変わらず待っていた。サデウスはあの日の過ちを繰り返さない、と迷わず大罪たちの唆すままに目を手に入れてしまう。力の衰えつつある魔術師は、後継者を探さなくてはいけないと決める。

ビリーは新しい学校に通い始める。フレディは面白くてユーモアがあって脚が悪く、少しひねくれている。ビリーにしきりに話しかけるが、ビリーはフレディに適当にあわせてはいてもグループホームの人々に心を開く気はないようだった。だが、ある時上級生が車をフレディにぶつけ、からかう現場に居合わせてしまう。最初はスルーしようとしたが、母親のいないことをからかう言葉を聞いていじめっこに殴りかかる。逃げる際中に地下鉄でビリーはあの空間へと召喚される。

謎の空間で魔術師により力を授けられるビリー。心を開き、杖を共に持ち、「シャザム」と唱えると、ビリーはスーパーヒーローに変身した。

現実に戻るビリー。しかし姿は全身タイツに白マントのスーパーヒーローのまま。スーパーヒーローオタクのフレディに助けを求めるビリー。2人は様々な実験を重ねて出来ることと出来ないことを把握していく。空は飛べない。瞬間移動はできる。ピストルの弾があたっても平気。これはスーツ由来ではなくて肉体の強度。指から放電できる。「シャザム」と唱えると変身は解ける。などなど。検証動画をyoutubeに投稿し、ビリーは有名になっていく。

デウスはかつて自分を貶めた父と兄の元へと行き、魔物を放つ。惨殺される父兄と会社の役員たち。解放された魔物はサデウスにビリーの存在を告げる。

学校でまたもフレディは上級生たちにからかわれ、自分は話題のヒーローと友人だ、明日のランチに会わせてやると宣言してしまう。しかしその場に居合わせていたビリーは賛同しない。1人でヒーローになった気でいる、と非難するフレディ。ビリーは反発して学校を飛び出る。街で超能力をみせて小銭を稼ぐビリー。そこで偶然高速道路を走っていたバスを転落させてしまう。なんとか自分の能力でバスを地上に下ろしたビリー。居合わせたマスコミにヒーローとして賞賛される。

一方、フレディはランチタイムにヒーローを招くと宣言したにも関わらずビリーが来なかったためにいじめられた、と怒ってビリーの元へと来る。フレディに「自分で引き起こした事故だ」とまたしても非難される。そこに現れるサデウス。戦闘となるが、サデウスの力にかなわず、なんとか逃げる。

家出は里親夫婦がビリーのことを心配していた。「どこがホームか決めるのは自分自身だよ」とビリーを否定しない夫婦。家に帰ってきたビリーを厳しく叱る。自室に戻ったビリーの元に、やはり心配していた子供たちが「ビリーの実の母親を見つけた」と告げる。告げられた住所へと急いで向かうビリー。しかしそこにいたのは新たな夫と暮らしており、ビリーのことは隠したい様子の母親だった。幼いころに母親をはぐれた時、母親は実は見つけていたのに名乗り出なかったことを知るビリー。まだ17だった母親はビリーから逃げたことを告白する。思い描いていた再会ではなかったことに気落ちしながら去るビリー。そこにフレディの携帯を用いたサデウスから連絡が入る。

変身して大急ぎで家に戻ると、サデウスによってホームの子どもたちが囚われている。サデウスの脅迫に従って、あの場所へと共に移動するビリー。呪文の言葉を教えろ、と迫られるが、子どもたちと共に現実世界へと通じる扉を見つけ、移動遊園地へと逃げ込むことに成功する。

追いかけてくるサデウス。サデウスの体内から7つの大罪の魔物たちのうちの6体が発せられ、遊園地の人々を襲う。追い詰められるビリーと子供たち。そこでビリーは魔術師から自分に力を授けられた時のことを思い出す。心を開き、杖を共に持ち、あの呪文を唱えれば……。そして彼らは全員がヒーローとなり、サデウスと魔物たちを再びあの場所に封印することができたのだった。

ビリーはホームの子どもたちや夫婦を「家族」として受け入れる。

再び学校。学校でみんなの笑いものになっているフレディ。1人でランチタイムのテーブルにつくと、そこにホームの兄弟たちがやってくる。そしてもちろんヒーローも。「特別なゲストも連れてきた」と告げるビリー。隣には、胸にSのマークのヒーローが立っていた。

※エンドロールの最中にサデウスの元に虫が現れてネクストステージが始まることを示唆するシーンあり。エンドロールの後には金魚としゃべれるかを試すビリーとフレディのシーンあり。

感想

面白かった。もっとコメディかと思っていたら、家族とは何かの物語だった。安心して子供と一緒に観られる映画、という感じ。ハグが大好きでお喋りなダーラちゃんがとにかく可愛い。ゲーマーのユージーンがヒーローになって成長した姿がめっちゃ背の高いマッチョなイケメンなのも面白かった。マッチョなのはヒーローだからですが。メアリーはもう18なのにいい子だね。どこのタイミングで子供たちがビリーの正体に気づくのかもう忘れてしまった。

しっかし正しい映画だねーーという感じ。人種もさまざま。抱える問題もさまざま。家族って、血のつながりじゃないよね。というテーマ。

14歳の男の子の、心の揺らぎを描ききった、とても良い映画だった。けど、私が求めていたのはコメディ映画でハートフル映画ではなかったのでちょっと期待と違っていた。な!