kotoko’s blog

映画や本の感想。「内容」にはオチまで書きます。

みたものメモ

スターウォーズep9

ここまでの壮大なサーガの最後がこれかぁ……という感覚。つまらなくはなかった。けど、なんだろうこの小手先感は。小さく終わったなぁ、という。10分前に出てきた伏線回収するの繰り返しだね、みたいな。シーン的にはぐっとくるところもあった。ランド!お前はランド!!とか。ランドとチューイでファルコン号とか。一番良かったのは、レイアが亡くなったと聞いた時のチューイの慟哭。カイロレンも相変わらず良かった。あなたはそうなるって思ってたわ……。ただ、最後にレイとチューしたのは納得いってねーぞ!!(というかフィンの元に唐突に現れたあの女の人はなんなの、ランドと旅に出ようみたいなこと言ってたけど、フィンはレイが好きなの?何を伝えようとしていたの?フィンとレイがくっつくかわからないように出したのが彼女なの?浅くね?)

パルパティーンを倒せば終わりってなるのも、なんだかなぁ。そんなにも個人によるものだったのか。そして帝国軍のストームトルーパーたちは色んな星からさらわれてきた子供たちがなってるんだよって描写をしておいて容赦なく艦隊ごと撃沈してぶち殺していくスタイルが、そこを描写しておきながらそういうことするんだ、戦争だね……と暗澹たる気持ちになりました。

あの、画面いっぱいに味方の色んな船が集まってたシーンは、なんかもうちょっと笑っちゃった。感動とかじゃなく。

一人っ子の国

かなり衝撃的な映画だった。アマプラでなんとなく鑑賞したらすごい作品だった。何十年も前の話ではないっていうのがすごい。一人っ子政策が終わったのが2015年。そんなに最近まで強制的な中絶や不妊手術が行われていたの?赤ちゃんの売買とつながって?

一人っ子政策時代の中国のすさまじい政策遂行っぷりに、自分がいかに何も知らずにいたかを思い知らされた。

監督で1人で撮影し続けたワン・ナンフーさんが自分の地元で取材をしている時に、「あら久しぶりねえ」って歓迎してくれた地元のおばさんたちが、ワンさんが「当時不妊手術や中絶を体験した人に話を聞きたい」って言った瞬間に顔をこわばらせて「あなたの母親に害が及ぶわよ」とか「彼に迷惑をかけないで」と言い出すのが本当に怖い。

そして、当時その政策を推進した人も、それに本心では反対だったけど協力した人も、中絶をし続けた助産師も、子どもを奪われた人も、全員が声をそろえて「仕方がなかった」ということの恐ろしさ。でもきっと私も同じ環境におかれたらそう言う。他にどうしろと?

少子高齢化が洒落にならない中国、今は子供は2人産みましょう政策らしい。

町山さんの紹介があった。わかりやすいなー。

https://miyearnzzlabo.com/archives/59301

屍人荘の殺人

原作も好きだったんだけど、映画も超良い。特に明智先輩が良い。どちらかと言えば神木くんを目当てに行ったのだけど、中村倫也が良い。ずるい。あと、比留子さん役の子がとても良かった。絶妙。あの衣装であの話し方で、とっても二次元的な人物描写をされている子なのに、寒くならないラインできっちり可愛く作っていた。すごい。物語の足し算引き算も、映画化として完璧。

IT(後編)

原作大好き『IT』。生まれて初めて本を読みながら手と足に冷や汗をかいた『IT』。原作の壮大さを少し小さくした映画版は、これはこれで。本当はこの子にはこういうことがあって、この子にはこういうことがあったんだよって映画だけみている人たちに言って回りたいけどできないので、原作読んでねという気持ち。

ああ、しかしベバリーが服を脱ぎ捨てて川に飛び込むシーンのまぶしさよ。あれだけで映画に価値があるよ。

ターミネーター ニューフェイト

T2の正当な後継作、みたいなうたい文句。うーん、そうか。お前ら、サラ・コナーが強くてかっこよかったらなんでも許せるんだろ?はい、まむ。途中にはさまれていた、ジョンを失った世界のあの映像はCGなんでしょうか。ツイッターは百合だ百合だと騒いでいましたが、私はあの関係性を百合って言葉にまとめてしまいたくはないなと思ったよ。

空の青さを知る人よ

時間が経過しすぎてもう記憶がだいぶ薄れてしまった反省。とても良かった。岡田磨里に間違いはない。両親を失った姉妹が生きる田舎の町に、あの頃好きだった姉の彼氏が戻ってきた。なぜか、あの頃の姿のままで、というSF。妹の、自分がいるから姉はあのとき彼についていけなかったんじゃないか、自分の存在が姉をこの町に縛り付けてるんじゃないか、という慟哭が胸に突き刺さる。でも私はもうお姉ちゃんより年上だから、違うんだよ、違うんだよ、自分を責めなくていいんだよ、という気持ちになる。

そして大きな夢をもって東京にいって、バックバンドのギタリストになっている慎之介の描写の繊細さ。ソロデビューした音源をあかねちゃんが聴いてたって時の、あの空気。

岡田磨里に間違いはない。

ジョーカー

時間が経過しすぎて(ry。

みながら、早く、早くブチ切れて何もかもを破壊しつくしてくれジョーカー!!!と思っていたことは覚えている。あと冒頭の看板を盗まれた時の不器用さというか、やり場のなさ。私は素直なオーディエンスなので、まんまと「でも、でも彼女がいてくれてよかった、ちゃんと味方がいてくれてよかった」って思っていたので、違うとわかったときに「のおおおおおおおおおおお」って気持ちになりました。えーんえーん。

で、最後の最後にジョーカーが自分のことを語るシーン。ここまで、彼の語りだったのですね、信用できない語り部、ジョーカーの。というかっこよさ。みんな大好き階段のシーンといい、忘れたころにもう一度みたい映画。(いますぐもう一度みるのはしんどい)